今回は、みなみ内科ライフケアクリニック 院長の田村朋子先生よりご寄稿いただきました!
春の訪れを感じる季節となりました。
花より団子?いえいえ、ウオーキングに適したいい気候になってきました。
私はプランター菜園が趣味なので、つくしのように生えてくるアスパラガスの収穫が楽しみです。
今回は、これまで多くの糖尿病患者さんの治療に携わってきて、私が最も大事にしていることをお話したいと思います。
糖尿病専門医ですから、患者さんの血糖コントロール状況、合併症の進行具合の把握、治療内容の変更はもちろん大事にしています。しかし、最も大事にしているのは、糖尿病治療を通じて患者さんの幸せな人生を応援することです。
幸せの定義や、幸せの形は人それぞれ違います。私自身が患者さんを幸せにするというよりは、幸せな人生を歩もうとする患者さんに寄り添って必要な手助けをするというイメージです。
糖尿病治療はお薬だけ飲めば終わりという病気ではないことはみなさんご存じのとおりです。
内科の病気には大きく2つにわけることができます。
- 風邪や肺炎など急性の病気:お薬を服用し療養することで治療が終了する病気
- 糖尿病や高血圧症のような慢性の病気:病気の発症に、生まれ持った体質と生活習慣や年齢的な要素が加わります。体質は基本変わりませんし、経年変化はご存じのとおりです。薬を一定期間服用して治療終了というわけにはいきません。
糖尿病は一生付き合っていく病気です。脳梗塞・心筋梗塞・眼底出血・足の切断・人工透析など合併症を防ぐために血液のドロドロを是正して、血管の急激な老化を食い止めるための地道な治療を長期間継続する必要があります。
食事・運動療法が理想通りにはいかなくて、自分はダメだと思っている方もいらっしゃるかもしれません。今は頑張れないと思ったときは、第二・第三のプランへの変更を一緒に考えることもできます。治療は途中で投げ出さず、継続することが一番大事です。合併症が進行しないようにお薬に助けてもらう選択肢もあります。糖尿病専門医には豊富な知識と経験がありますから焦らず、急がず、あきらめず是非ご相談下さい。
とはいえ、くれぐれも、話が長くなり過ぎないように、時間を有効に分かち合いましょう。 あなたの幸せな人生につながる糖尿病治療を応援します!
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